⑤ 終了後のフォロー

ウェビナーを録画して配信する方法

見逃し配信の設定・公開期間・視聴率を上げる案内の仕方

この記事の結論

ウェビナーの録画配信(見逃し配信・アーカイブ配信)は、「配信ツールのクラウド録画をオンにする→録画を限定公開のURLにする→1〜2週間の期限を付けて申込者に案内する」の3段階で、特別な機材や編集ソフトは要りません。録画は放っておくと視聴時間がライブの3割程度にとどまるため、配信の設定よりも「どこから何分見ればよいか」を添えた案内のほうが視聴率に効きます。本記事は2026年9月時点の情報で、設定手順・公開期間の目安・そのまま使える案内文を載せています。

3つの配信形式の違いは ウェビナーの配信形式3種の選び方 を、欠席者に録画を案内するメールの例文は ウェビナー欠席者へのフォローメール例文 をご覧ください。

ウェビナーの録画は、どれくらい見てもらえるの?

録画(オンデマンド)の視聴者は全体の半数前後を占める一方、1人あたりの視聴時間はライブより大幅に短くなります。この2つを分けて理解すると、録画配信の位置づけがはっきりします。

視聴者の割合

ON24の2025年ベンチマークではオンデマンド視聴がウェビナー視聴者全体の50%を占めていました。国内でも、ネクプロとマイナビニュースの2024年調査でアーカイブ視聴経験者は82.2%、WACULの2022年調査では92.6%と、録画を見ることは視聴者にとって当たり前になっています。

指標 数値 出典
オンデマンド視聴者の割合(視聴者全体に対して) 50% ON24(2025年)
アーカイブ視聴経験がある視聴者 82.2% ネクプロ×マイナビニュース(2024年7月)
アーカイブ視聴の目的「復習のための再視聴」 72.3% 同上
アーカイブ視聴の目的「リアルタイムで視聴できなかった」 41.0% 同上

視聴時間

ON24の2025年ベンチマークでは、2024年の平均エンゲージメント(視聴・参加していた時間)は51分と報告されています。ただしこの数値がライブ視聴に限定した平均か、オンデマンド視聴も含む全体平均かは、公開されている本文からは確認できません。国内では、シャノンの自社実測で30分のライブ配信の平均視聴時間が22〜25分なのに対し、アーカイブの視聴時間は10分未満でライブの3割程度と報告されています(シャノン、2025年7月更新)。

指標 数値 出典
平均エンゲージメント(視聴形式の内訳は未確認) 51分 ON24(2025年)
30分ライブの平均視聴時間 22〜25分 シャノン(2025年7月更新)
アーカイブの視聴時間 10分未満(ライブの約30%) シャノン(2025年7月更新)

「10分しか見られないなら意味がないのでは」と思うかもしれませんが、視聴目的の72.3%は「復習」です。気になる部分だけを見返す使い方が主流なので、録画配信は「10分で目的の場面にたどり着ける案内」とセットで考えます。

録画を配信する方法は、どれを選べばいい?

方法は「配信ツールの録画共有」「動画共有サービスの限定公開」「自社サイトの限定ページ」の3つで、初回は配信ツールの録画共有か動画共有サービスの限定公開で十分です。自社サイトに申込フォームを置いただけでは視聴者ごとのログは取れません。誰がいつ見たかまで把握するには、フォームでの本人確認に加えて動画側の視聴ログ機能(動画プラットフォームの分析機能やログイン認証)を組み合わせる必要があります。

方法 やり方 利点 注意点
配信ツールの録画共有 Zoom・Teams・Google Meetのクラウド録画を共有リンクで案内 追加ツール不要。当日中に案内できる 保存期間・容量の上限がある。視聴ログは限定的(下表参照)
動画共有サービスの限定公開 YouTube・Vimeoなどに「限定公開」でアップし、URLを案内 視聴回数・平均視聴時間が分かる。再生が安定 URLを知っていれば誰でも見られる。公開範囲の設定を確認
自社サイトの限定ページ 申込フォーム付きのページに動画を埋め込む 新規リードも取れる フォームだけでは視聴ログは取れない。個人ごとの視聴ログには動画側の認証・分析機能が別途必要。制作に時間がかかる

配信ツール別の録画対応(プラン・権限・保存先)

ツール クラウド録画が使えるプラン 録画を開始できる人 保存先 視聴ログ
Zoom 無料(Basic)プランはローカル録画のみ。クラウド録画は有料プラン(Pro以上)で利用可 ホスト、または録画権限を付与された共同ホスト Zoomのクラウド(プランごとの容量上限あり) プラン・設定により限定的。誰がいつ視聴したかの詳細ログは標準機能では確認しにくい
Google Meet 主に有料のGoogle Workspaceエディション。無料のGoogleアカウントでは利用不可。対応エディションは変更されることがあるため公式ページで確認 主催者、または主催者が権限を付与した参加者 主催者のGoogleドライブ 標準では詳細な視聴ログは提供されない
Microsoft Teams Microsoft 365/Office 365の対応ライセンス(Business Standard/Premium、Enterprise系など)が開催者・録画開始者の双方に必要 同一組織内のユーザー(ゲスト・匿名ユーザーは不可)。開催者の録画ポリシー設定が有効であることが条件 開催者のOneDrive for BusinessまたはSharePoint 会議参加者・招待者への閲覧権限はあるが、視聴ログは標準機能では限定的

上記は2026年9月23日に各社公式ページで確認した内容の要約で、プラン名・対応範囲は各社の改定で変わることがあります。契約中のプランで実際に録画・保存できるかは、社内の管理者設定とあわせて公式ページで確認してください。

「録画を見せると申込が減るのでは」という心配は不要です。シャノンの2025年12月公開の調査では、視聴者の69.2%が「アーカイブ配信があることが申込みの決め手になった」経験を持っており、録画はむしろ申込の後押しになります。

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録画配信の設定は、いつ・何をすればいい?

設定は「開催前に録画をオンにして同意の案内を出す」「当日に見どころの時刻を記録する」「終了後に冒頭と末尾を切って公開する」の3段階に分かれます。

開催前

やること 確認ポイント
クラウド録画をオンにし、保存先と保存期間を確認する リハーサルで実際に録画し、再生できるか試す
申込ページ・案内メールに「見逃し配信あり(【○日】まで)」と、録画・公開範囲について案内する文言を書く 申込の後押しにはなるが、これだけで参加者全員の録画同意が法的に成立するとは限らない。特に顔・氏名・発言が映る場合は、開始時のアナウンスや個別の同意取得も併用する
参加者が映らない設定にする(参加者のカメラ・名前の表示) 参加者の顔や社名が録画に残らないようにする

当日・終了後

やること 確認ポイント
質問が多かった場面・重要な説明の開始時刻をメモする 案内文の「【12分ごろ】から」に使う
冒頭で「本日は録画しています。後日、申込者の皆様にお送りします」と伝える 録画されることを参加者に知らせる
開始前の待機時間と終了後の雑談を切る。字幕・テロップは後回し 当日中の案内を優先する
限定公開URLと資料PDFを用意し、案内メールを送る URLを自分以外の端末で開いて確認する

登壇者が社外の人の場合は、録画を配信すること・公開期間・公開範囲を依頼の段階で合意しておきます。依頼メールの例文は ウェビナー登壇者の依頼メール例文 を参照してください。録画中のトラブル(音声が入っていない、画面共有が録れていない)を防ぐには、リハーサルで録画ファイルを再生して確認しておくことが有効な対策の1つです。当日のトラブル対応は ウェビナーのよくあるトラブルと対策 にまとめています。

録画の公開期間は、何日にすればいい?

初回は1〜2週間の期限付きにし、反応を見て延ばすか常設にするかを決めます。期限を付ける理由は2つあります。1つは、いつでも見られる録画は後回しにされやすく、期限が視聴のきっかけになること。もう1つは、「あと3日」の再案内を送る口実になることです。

公開期間 向いている場面 注意点
1〜2週間(期限付き) 初回開催、商談につなげたい回 期限の2〜3日前に再案内を送る【仮説:欠席者フォローの2通目を1週間後に送る前提】
1〜3か月 同じテーマで次回を予定している回 次回の申込ページから録画へ誘導し、申込の後押しに使う
常設(期限なし) 事例紹介・操作説明・よくある質問への回答 内容が古くならないか年1回見直す。常設は「資料」として扱い、新規の申込フォームを付ける

迷ったら短い期限から始めます。期限付きを後から常設に切り替えるのは問題ありませんが、その逆は信頼を損ねます。

録画の視聴率を上げるには、案内文に何を書けばいい?

案内文には「視聴期限」「録画の長さ」「見どころの時刻と所要時間」「資料のURL」の4点を入れます。とりわけ効くのは「【12分ごろ】から約10分」のように、見る場所と所要時間を1つ示すことです。視聴者の72.3%は復習目的で録画を見ており、ネクプロとマイナビニュースの調査ではウェビナーへの不満理由の1位が「時間が長かった」62.9%でした。48分の録画を「全部見てください」と案内すると、長さが理由で開かれません。

WACULの2022年調査では、オンラインイベントを「ながら見」する人が68.5%でした。録画はライブ以上に「ながら見」されるので、資料PDFを同時に送っておきます。

案内に入れる要素 書き方の例 効果
視聴期限 「【10月17日(金)】まで」を件名と本文の両方に 後回しを防ぐ
録画の長さ 「(48分)」 見る前に所要時間が分かる
見どころ 「【12分ごろ】からの【△△社の事例】(約10分)だけでも」 10分で目的の場面に着ける
章分け 録画の説明欄に「00:00 導入 / 05:10 第1章 / 18:30 第2章 …」 復習目的の視聴に合う
資料PDF 録画と同じメールで送る ながら見でも要点が残る
次の一歩 「ご質問はこのメールへの返信で」の1行 商談への入口を1つだけ置く

申込ページに書く「見逃し配信あり」の文例

▼見逃し配信について
当日ご参加いただけない場合も、お申し込みいただいた方全員に
録画(見逃し配信)と当日の資料をお送りします。
録画の公開期間は【開催日から2週間】です。

参加者・欠席者に送る録画案内の文例

件名: 【録画のご案内・【10月17日】まで】「【テーマ名】」見逃し配信と資料

【○○様】

【株式会社□□】の【◇◇】です。
「【テーマ名】」にお申し込みいただき、ありがとうございました。

当日の録画と資料をお送りします。

▼録画(【48分】、【10月17日(金)】まで)
【アーカイブURL】

▼当日の資料(PDF)
【資料ダウンロードURL】

▼録画の章分け
00:00 導入
【05:10】 【第1章: 経費精算のクラウド化で最初に見直す3つの業務】
【12:00】 【第2章: △△社が導入初月に減らした作業時間の内訳】
【33:40】 【第3章: よくある失敗と回避策】
【41:20】 質疑応答

お時間がない場合は、【12:00】からの【第2章】(約【10分】)だけでも
ご覧ください。当日の参加者から最も質問が多かった箇所です。

内容についてのご質問や、自社での進め方のご相談は、
このメールへのご返信でお受けしています。

【◇◇】
【株式会社□□ / 部署 / 電話 / メール】

参加者と欠席者で文面を分ける場合の書き分けは ウェビナー後のフォローメール例文 を参照してください。

録画配信でよくある質問

録画は編集したほうがいいですか? 冒頭の待機時間と末尾の雑談を切るだけで十分です。字幕・テロップ・音量調整は、当日中の案内より優先しません。2回目以降、常設にする録画だけ丁寧に編集します。

録画の長さは何分が適切ですか? ライブと同じ45〜60分以内が目安です。Jストリームの2024年調査では、最適な長さは「1時間程度」33.1%、「30分程度」27.3%、「45分程度」22.9%で、9割以上が1時間以内と答えています。録画は章分けで短く見せる工夫のほうが、切り詰めるより現実的です。時間配分の型は 60分ウェビナーの構成と時間配分 を参照してください。

質疑応答の部分も公開していいですか? 質問者の名前や社名が読み上げられる場合は、その部分を切るか、事前に「質疑応答も録画に含めます」と案内します(進め方は ウェビナーの質疑応答の進め方)。

録画配信を含む実施方法をAIで下書きする

録画配信は、企画の段階で「見逃し配信あり」と申込ページに書き、欠席者フォローの手順に組み込んでおくと、開催後に慌てずに済みます。AIウェビナーディレクター では、やりたい内容を自由文で入力すると企画案・実施方法・申込ページ案のたたき台が生成され、実施方法の画面で配信ツール(Teams・Google Meet・Zoom)とアフターフォロー(お礼メール・資料送付・アンケート・個別相談案内・欠席者フォロー)を選べます。録画の設定と配信は主催者側の配信ツールで行いますが、計画に欠席者フォローが入っていれば、本記事の手順と案内文をそのまま当てはめられます。

出典

執筆: AIウェビナーディレクター編集部(Aiberry)。公開日 2026年9月20日。

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