④ 当日の運営

ウェビナー台本テンプレート

オープニング・本編・Q&A・クロージングの定型文と司会のセリフ

この記事の結論

ウェビナーの台本は「オープニング5分・本編40分・Q&A10分・クロージング5分」の4部で作り、オープニングとクロージングは一言一句、本編は要点の箇条書き、という書き分けが実務では最も使いやすい形です。話す速さの目安は1分300〜350文字なので、60分の台本を全文で書くと約18,000〜21,000字になり、本編まで全文化すると読み上げ口調になって逆効果です。本記事は2026年9月時点の情報を、2026年9月28日に一部更新しました。各パートの定型文を差し替え箇所【 】付きで載せています。

時間配分の根拠は60分ウェビナーの構成と時間配分、スライドと話し方はウェビナーのスライドと話し方を参照してください。

ウェビナーの台本には何を書く?進行表との違いは?

台本は「何を言うか」、進行表は「いつ・誰が・何をするか」を書くもので、2つを分けると当日の混乱が減ります(EventHub、2026年2月)。台本は4部構成で、各パートの目的と時間は次のとおりです。

パート 目的 60分の配分 台本の書き方
オープニング 参加者の環境確認、期待の設定 5分 全文(一言一句)
本編 テーマの解説、事例、実演 40分 要点の箇条書き+つなぎのセリフのみ全文
Q&A 質問への回答、想定質問 10分 想定質問と回答の要点
クロージング まとめ、次の一歩、アンケート 5分 全文(一言一句)

EventHubは60分モデルとして「オープニング5分・導入5分・本編30分・Q&A10分・クロージング5分・予備5分」を示し、本編は15〜20分の区切りに分けて10分ごとに問いかけなどの参加要素を入れることを勧めています。本記事は予備5分を本編に含めた配分で書いていますが、初回は予備を残しておくほうが安全です。

台本は何文字書けばいい?

話す速さは1分300〜350文字が目安で、60分なら全文で18,000〜21,000字、実務ではオープニングとクロージングの約3,000字だけを全文にします。プレゼンテーション指導のpresentation.styleは、多人数向けの発表で1分350字を基準とし、300字未満は遅く、400字超は速く感じる人が増えるとしています(presentation.style、2025年1月)。

台本の形 文字数(60分) 向いている人 注意点
全文台本 18,000〜21,000字 初回登壇、司会が別にいる場合 読み上げ口調になりやすい
要点台本(推奨) 3,000〜5,000字 自分のテーマを話す登壇者 つなぎのセリフだけは全文にする
スライドのノート欄のみ 1,000〜2,000字 登壇経験が多い人 時間超過に気づきにくい

所要時間は「1時間程度」が最適とする視聴者が33.1%で最多、「30分程度」27.3%、「45分程度」22.9%です(Jストリーム、2024年3月)。30分・45分の場合は本編を15分・25分に縮め、オープニングとクロージングは変えません。

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オープニングの台本(定型文)

オープニングは「開始前アナウンス→開始の挨拶→視聴上の案内→本日の流れ→登壇者紹介」の5つを5分で話します。マケフリは司会の表情を普段の1.5倍にし、登壇者が話す間はミュートにすることを勧めています(マケフリ、2022年11月)。

【開始前(開始5分前〜)】
本日は「【テーマ名】」にお申し込みいただき、ありがとうございます。
開始は【13:30】です。音声が聞こえているかをご確認ください。
聞こえない場合は、一度退出して再度ご参加いただくと直ることが多いです。

【開始の挨拶(0:00)】
お時間になりましたので、始めます。
本日は「【テーマ名】」にご参加いただき、ありがとうございます。
進行を担当します、【会社名】の【氏名】です。よろしくお願いいたします。

【視聴上の案内(0:30)】
はじめに、3点ご案内します。
1つ目、ご質問は画面下の「Q&A」または「チャット」からいつでもお送りください。
【本編の後】にまとめてお答えします。
2つ目、本日の内容は録画しており、【後日、お申込者全員に】録画と資料をお送りします。
3つ目、終了後に【1分で終わる】アンケートをご案内します。ご協力をお願いします。

【本日の流れ(1:30)】
本日は【60分】です。
前半【20分】で【〇〇の全体像】、後半【20分】で【△△社の事例】をお話しし、
最後に【10分】ほど質疑応答の時間を取ります。

【登壇者紹介(2:30)】
本日お話しいただくのは、【会社名】【部署】の【氏名】さんです。
【氏名】さんは【経歴を1文】で、本日は【テーマの要点を1文】をお話しいただきます。
それでは【氏名】さん、よろしくお願いいたします。

本編のつなぎと司会のセリフ

本編は登壇者の要点箇条書きに任せ、司会は「登壇者へのバトン」「区切りの問いかけ」「時間の調整」の3種類のセリフだけを持ちます。EventHubが勧める「10分ごとの参加要素」は、司会の問いかけ1つで代替できます。

【登壇者へのバトン】
それでは【氏名】さん、お願いします。

【区切りの問いかけ(10〜15分ごと)】
ここまでで【前半のテーマ】の話が終わりました。
ここで1つ質問です。「【御社では〇〇を紙で運用していますか?】」
チャットに「はい」「いいえ」で送ってみてください。
……ありがとうございます。「はい」が多いですね。後半はまさにその話です。

【セクション間のつなぎ】
ありがとうございます。ここから後半、【事例】に入ります。
ご質問はチャットにお送りいただければ、この後の質疑応答でお答えします。

【時間が押しているとき(残り15分で本編が終わらない)】
【氏名】さん、残り時間の都合で、【3つ目のポイント】は要点だけお願いできますか。
詳細は資料に載っていますので、後ほどご確認ください。

【時間が余っているとき】
少し時間がありますので、【氏名】さん、【△△】について補足をお願いできますか。

登壇者が1人で司会を兼ねる場合、上のセリフはそのまま一人称に直して使えます。マケフリは、登壇者が1人のウェビナーでは司会を置かなくてよいとしています。

Q&Aの台本と、質問が来ないときの想定質問

Q&Aは「質問の読み上げ→回答→次の質問」の繰り返しで、質問が来ない場合は事前に用意した想定質問を司会が自分で読みます。想定質問は3つ用意し、1つ目を「参加者から最もよく聞かれること」にすると、その後に本物の質問が出やすくなります。

質疑応答に取る時間は、全体の長さに合わせて次を目安にしてください。

全体の長さ 質疑応答の時間 受け付けの形
30分 5分 本編中にチャットで受け付け、最後にまとめて回答
45分 7〜10分 本編の区切りで1回「ここまでで質問は?」と拾い、最後にもう1回
60分 10分 本編の区切り(20分ごと)で拾い、最後に10分。事前質問も含める
【Q&Aの開始】
ここからは質疑応答です。すでにチャットにいくつかいただいています。
まず、「【質問文を読み上げ】」というご質問です。【氏名】さん、いかがでしょうか。

【質問が来ないとき】
お申し込み時によくいただいた質問から、こちらで1つ伺います。
「【想定質問1: 〇〇を始めるとき、最初の一歩は何ですか?】」

【答えられない質問】
ありがとうございます。その点はこの場で正確にお答えするのが難しいため、
終了後に【メール】で個別にご回答します。

【時間切れ】
お時間になりましたので、いただいたご質問のうちお答えできなかったものは、
【後日、録画と一緒に】文面でお送りします。

想定質問は、申込フォームの「聞きたいこと」欄に書かれた内容から作るのが最も確実です。当日までの確認項目はウェビナー準備チェックリストと合わせて確認してください。

質問が来ないのはなぜ?理由と対策

質問が来ない理由は、内容ではなく「書き方が分からない」「何を聞けばいいか分からない」といった参加者側の心理的なハードルであることが多いとされています【仮説:個別の質問数を測定した調査ではなく、運営ノウハウ記事の整理に基づく一般論です】。マケフリとEventHubは、次のような対策を挙げています(マケフリ、2022年1月/EventHub、2025年11月)。

参加者側の迷い 対策 いつやるか
どこに書けばいいか分からない 冒頭で画面を見せながら「Q&Aボタンはここ、匿名で送れます」と案内 開始直後
何を聞けばいいか分からない 「よくある質問」を3つスライドで見せる 質疑応答の冒頭
自分だけ質問するのが恥ずかしい 開始直後に答えやすい問いでチャットを温める 開始直後
質問して否定されるのが怖い 質問が来たら「良い質問です」と必ず一言添える 質問が来るたび
タイミングが分からない 本編中の区切りごとに「ここまでで質問は?」と入れる 20分ごと

想定質問10選のテンプレート

想定質問は、企画時に整理した「参加者が抱えていそうな悩み」から逆算し、主催者側があらかじめ用意しておくものです。実際に受け取った質問ではないため、司会は「主催者側で用意した質問」として紹介し、「事前にいただいた質問」という言い方は、実際にそう受け取った場合に限って使ってください。

No 想定質問(【 】を自社のテーマに置き換える)
1 【○○】を始めるとき、最初の1週間で何をすればいいですか?
2 【○○】は、社員【5名】程度の小さな会社でも効果がありますか?
3 【○○】にかかる費用や工数の目安を教えてください。
4 【○○】でよくある失敗と、その避け方は?
5 【既存のやり方】と【○○】は、何が違うのですか?
6 【○○】を社内に説明するとき、どう伝えれば通りやすいですか?
7 【○○】の効果は、どのくらいの期間で分かりますか?
8 今日の資料以外に、試すために何を用意すればいいですか?
9 【業種名】の場合、今日の話はどこまで当てはまりますか?
10 本日の資料や録画は、あとから見返せますか?

質疑応答の受け方(チャット・Q&A機能・音声の使い分け)や、答えにくい質問への対応まで含めた全体の進め方はウェビナーの質疑応答の進め方にまとめています。

クロージングの台本(定型文)

クロージングは「まとめ→次の一歩→アンケート→終了」の4つを5分で話し、次の一歩は1つだけにします。個別相談と資料請求と次回案内を並べると、参加者はどれも選びません。

【まとめ(0:00)】
本日は「【テーマ名】」として、【要点1】、【要点2】、【要点3】の3点をお話ししました。

【次の一歩(1:00)】
本日の内容を自社に当てはめてみたい方には、【30分の個別相談】をご用意しています。
この後お送りするメールの【リンク】からお申し込みください。

【アンケート(2:00)】
最後に、1分で終わるアンケートにご協力ください。
画面に表示している【URL/QRコード】、またはチャットのリンクからお願いします。
ご回答いただいた方には【本日の資料】をお送りします。

【終了(3:00)】
本日はご参加いただき、ありがとうございました。
録画と資料は【明日中】にお送りします。
【氏名】さん、ありがとうございました。これで終了します。

開催後のメールはウェビナー後のフォローメール例文に、参加者・欠席者別の例文があります。

トラブルが起きたとき、司会は何と言えばいい?

トラブル時のセリフは「状況を伝える→参加者にしてほしいことを1つ言う→復旧の目安を言う」の順で、事前に台本の末尾に書いておきます。

状況 司会の一言 裏で行う対処
登壇者の音声が聞こえない 「音声が届いていないようです。1分ほどお待ちください。資料は後日お送りします」 登壇者にミュート解除・デバイス切替を依頼
画面共有が映らない 「画面の切り替えに少し時間をいただきます。その間、【氏名】さんに口頭で続けていただきます」 司会側で資料を共有
登壇者の接続が切れた 「【氏名】さんの回線が切れたようです。再接続まで、ここまでの内容を振り返ります」 電話で登壇者に連絡、3分で戻らなければ司会が資料で代読
時間が10分以上押している 「予定より時間が過ぎていますので、残りは要点のみお伝えし、質疑応答は文面で回答します」 終了時刻を守り、質問は後日回答
参加者側から「聞こえない」が複数 「一度退出して再度ご参加いただくと直ることが多いです。録画も後日お送りします」 配信側の音声設定を確認

トラブル対応で最も効くのは、資料PDFと録画を「後日必ず送る」と冒頭で宣言しておくことです。それだけで参加者は途中の不具合を許容しやすくなります。

ひとりで司会と登壇を兼ねるときは、台本をどう変える?

司会のセリフを一人称に直し、「登壇者へのバトン」を削り、「区切りの問いかけ」を本編の要点箇条書きの中に組み込みます。質問対応は「本編中はチャットを見ず、Q&Aでまとめて読む」と冒頭で宣言すれば、話しながら画面を追う負担がなくなります。ひとりで開く場合の準備物と当日の流れは個人講師・コンサル・士業がひとりでウェビナーを開く方法にまとめています。

出典

執筆: AIウェビナーディレクター編集部(Aiberry)。公開日 2026年9月20日。


台本は、企画案の「対象者・伝えたいこと・目的」と実施方法の「配信ツール・フォロー方法」が決まっていれば、上のテンプレートの【 】を埋める作業になります。AIウェビナーディレクターでは、やりたい内容を入力すると企画案・実施方法・LP案のたたき台が生成され、プログラム(本編の区切り)や出演者をチャットで修正できるので、そこで決めた要点を本記事の台本に写す、という使い方ができます(台本そのものの生成は現状の機能に含まれません)。

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